Windows 7 だけでなく XP や Vista などのパソコン、古いMac が埃をかぶったままにしていませんか?
処分するのが面倒で、どうしたら良いかわからない人も多いでしょう。
サポートが終了したWindows 7 などのパソコンは、本当に使えないのでしょうか。
廃棄するしかないのでしょうか。
廃棄するにも、費用や方法が気になったりします。
長く使ってきた愛着のあるパソコンですから、使い続けられればそれに越したことがありません。
大丈夫です!
そこで、古いパソコンの使い道について解説します。
古いパソコン*をこんなふうに使ってみたら、というアイディアをご紹介します。
「SDGs・資源を大切にする」という観点からも、お役に立てれば幸いです。
* 対象とするパソコンは、Windows XP 以降、Macは2010年製 MacOS 10.13 High Sierra以降のものを念頭に説明しています。
まずは現状の確認
最初に古いパソコンの現状を確認しよう
Windows 7だけでなくXPやVistaのパソコン、古いMacが手元にある人もまだまだいらっしゃるでしょう。
処分するのが面倒臭いと思っているうちに時間が過ぎてしまいそのままにしていませんか。
パソコンの活用は、それが現在どんな状態かによって変わってきます。
起動しない場合
1.点検してくれる店に依頼して不具合箇所を診断してもらいましょう。専門のツールでどこが故障しているのかを検査してくれるはずです。
比較的良心的と思われるサービス店
ドスパラワンコイン診断 PCデポ無料診断 など
親身に点検や対応策などの相談に乗ってくれず、すぐに新しいパソコンへの買い替えや会員入会などをを勧めてくる店舗は避けた方が良いかもしれません。
同じ店舗でも、個店によって、スタッフによって違うことも多いです!
2.点検の結果、故障箇所がわかったら、起動しない原因が、ハードウェアかソフトウェアかによって判断します。
- ケース1ハードウェアの故障
ハードディスクは読み込めている場合、ハードディスクだけを取り出して再利用する方法があります。またマザーボードなど基盤の故障であれば、修理費用が高額になるかもしれません。費用対効果で処分ということであれば、
・部品取り用に買取り業者に売る、
・ヤフオクやメルカリなどに出品してみる、
などが考えられます。ヤフオクではマニアも多いので予想以上の値段がつくこともあるようです。特にオールドMacはビンテージとして人気が高いです。
廃棄する費用の相場は通常2,000円くらいかかるので多少でも回収したいところですね。 - ケース2ソフトウェアの問題
費用次第ですが、廃棄費用、新規購入費用等を検討した上で、修理してもらうのも良いと思います。
とにかくどうしても急いで処分したいという方には
「国指定のパソコン無料回収業者」さんを紹介しておきます。
私はここで、ハードディスクを取り出したWindows 7 と iMac 2台、Macbook Pro を処分してもらいました。予約日時に佐川さんが回収にきてくれ、受け取りや無事処分したというメールも来て良い対応でした。
ちなみに取り出したハードディスクは、外付けケースに入れ、データ用やテレビ録画用として使用しています。
多少遅くてもきちんと起動する場合
➜ ⭕️電源が入る ⭕️起動する
・これからも別の使い道が考えられます。
ただし、古いパソコンが起動して問題なく使えるとしても、OSのサポートが終了しているのでセキュリティの更新が行われないため、インターネットにつなぐには無防備なパソコンとなっています。
そのためここから紹介する活用法は基本的にインターネットを利用しない用途を絞った使い方になります。
( 活用例10の「Linux」を導入するとインターネットを普通に利用できます!)
・より快適な環境にするために ( 必須ではありませんが )
パソコンの足腰を若返らせる、という意味で3つの有効な対策があります。
できれば検討されるのも良いと思います。もっとキビキビ動作するようになるはずです。
1.メモリの増設 ( 構造上メモリ交換、増設ができない機種もあります ) 費用 10,000円前後〜
2.ハードディスクの交換またはSSDへの換装 ( 構造上HDD交換、換装ができない機種もあります )
費用 20,000円〜30,000円前後
3.不要ファィル、ソフトの削除、内部清掃などのメンテナンス 費用 店舗により数千円〜
の3項目です。多少知識があると自分でできることもあります。
全てでなくても良いですが、特に2のSSDへの換装は、古いパソコンが見違えるほど動作が機敏になり若返ることが多いです。( ハードディスクの5〜7倍の読み込み・書き込みスピードと言われています )
自分で行う自信がない方は点検修理の店舗で相談すると良いでしょう。
古いパソコンの活用法
実用的な古いパソコンの活用法10
活用例1:CDやDVD・動画プレーヤーとして使う
古いパソコンの1つ目の使い道は、CDプレーヤーやDVD・動画プレーヤーとして使うことです。3000円〜5000円位の外付けスピーカーを追加すればなかなかの音を出してくれますよ。
動画はYouTubeなどのネット動画 ( ストリーミング ) ではなく、パソコンに保存してある動画ファイルやCD、 DVD、 Blurayなどのメディアを使用します。
もし外部入力端子があれば、スマホとつないで、音楽を聴くことができます。
CDやDVD、ブルーレイディスクが使える状態であれば多少起動や動作が遅くても問題はありません。
ネットワークに繋がず、プレーヤーとしてのみ使うのであればセキュリティの問題はありません。
音楽を聴いたり、作業中のBGMにしたり、DVD、動画を視聴する時のみ
使うという方法です。
活用例2:サブのテレビとして使う
古いパソコンをテレビとして活用するという使い道がありますが、その場合は機能を追加しなければならない場合があります。またインターネットに繋ぐことはしません。
古いパソコンをそのままの状態でテレビとして使えるのは、もともとテレビ機能がついていてテレビとして使えていたパソコンです。
テレビ機能つきでなかったパソコンは、「ワンセグチューナー」や「テレビチューナー」などの機器を追加します。
パソコンを二台目、三台目のテレビとして使う方法です。
活用例3:ワープロや計算用として使う
古いパソコンを、Officeやワープロ機能、計算機能のみ使う仕事をする、
という使い道があります。
Officeがすでにインストールされていることが必要です。注
古いバージョンのまま使うこと。アップデートの警告が出る場合もそのままにしておきましょう。
注意点としては、やはりインターネットに接続はしないということです。
古いパソコンはセキュリティが脆弱なためです。大事なデータを守るために、作成・編集だけ行いましょう。他のパソコンにデータを移す場合は、USBメモリなどを使用しましょう。
注: OpenOfficeなど無料の互換ソフトが利用できますが、ダウロードは他のパソコンで行い、インストールファイルをUSBメモリなどで移します。
活用例4:2台目のモニターとして使う
デスクトップ、ノートどちらでも可能です。古いパソコンのモニター部分だけを活用します。
[画面] [モニター] [ディスプレイ] といった呼び名があります。
2画面で一つの作業をするため ( デュアルディスプレイ化 ) には、
・ソフトのインストールが必要になる場合がある
・表示の設定を細かく行う
・デュアルディスプレイ対応可能なグラフィックカードが搭載されていることを確認
・適切な規格の「接続ケーブル」が必要
などをクリアしなければならず、やや上級者向けになります。
2画面の広いスペースにウィンドを使いやすく配置して作業効率が上がります。また作業しながら、隣の画面に音楽プレーヤーや動画・TVニュースを流しておく ( *活用方法2と併用 ) などの使い方ができます。
機種やOSによって対応しない場合があるので、確認しておくことが不可欠です。
また他のパソコンが画面だけが壊れていて、本体内部が正常であれば外部モニターとして繋いで、引き続き使用する方法があります。
※ 参考外部サイト
EIZO→ Windows 10「マルチディスプレイ」活用テク
Apple サポート→ Macにディスプレイを接続する(マルチディスプレイ)
2台目のモニターとして使うという方法です。
活用例5:デジタルフォトフレームとして使う
古いパソコンの使い道5つ目は、写真を表示するデジタルフォトフレームとして
使うという方法です。
この使い道の強みは、多少古いパソコンや動作が重たくなったパソコンでもそれほど気にならないことでしょう。
パソコンに取り込んだ写真を「Windowsフォトギャラリー」などのソフトを使って、
順次表示するように設定しておけば、それだけでデジタルフォトフレームとして
使えるようになります。
大画面で見る写真は迫力があって、スマホやタブレットとはまた違った楽しみ方ができそうです。
デジタルフォトフレームにしてしまう。
活用例6:メモリを増設したりSSDに換装して予備機として使う
もしメモリポートに空きがあればもう一枚追加する、空きがなければ今刺さっているメモリより大きな容量のものに交換するのも有効と思います。
新しいパソコンがあっても不調や故障によって使えなくなることがあり、修理などに出すと長い間何もできなくなります。古いパソコンにメモリを増設して予備機としていつでも使えるようにしておくのも良いでしょう。
メモリには種類があります。デスクトップ用とノート用、DDR3とDDR4のタイプ、2GB、4GB、8GBなどの種類と、パソコン機種の対応を確認して購入することが必要です。
価格は8GB1枚で5,000円くらいから販売されています。
ただし機種によっては構造的に交換ができない場合がありますので購入前に確認してください。
確認は、「機種名+メモリ交換」「機種名+メモリ増設」で検索すると調べることができます。
古いパソコンが重い、動作が遅いというのは、メモリ不足が原因となっていることが多いです。メモリを増設することで、パソコンを作業する領域が大きく広がり、より効率よく素早く処理できるようになります。
次に、ハードディスクをSSDに交換して動作速度を上げる方法があります。SSDは回転するモーターがないフラッシュメモリータイプの記憶装置です。
1.読み込み、書き込みのスピードがハードディスクの5〜7倍と速い
2.モーターがないので静かで熱を持たない
3.寿命が長い
などのメリットを持っています。( ただししハードディスクの元のデータを移行する作業が発生する場合があります )
概算費用は20,000円前後〜25,000円位 ( SSD機器代金+作業料金 )
メモリ交換・増設、HDD→SSD換装ともに、メーカー・機種によってはできない場合があります。また自分で行う自信のない場合は、専門のお店に相談・依頼するとよいでしょう。
予備機として不測の事態に備えておくという方法です。
活用例7:ファイルサーバーとして使う
よりパソコンに詳しい人なら、古いパソコンを共有のデータサーバーとして使う使い道もおすすめです。
共有するデータの保管場所として利用するため、使っていないパソコンにぴったりの使い方です。
サーバーというのは、共有したいデータファイルを保管しておく場所のことです。
サーバーにデータを入れておけば、スマホからでもパソコンからでもデータにアクセスすることが可能になるため、使い勝手が良くなるでしょう。
音楽ファイルの再生を例にすると、をわざわざパソコンを操作しなくても、スマホから好きな音楽を再生する、といった使い方ができます。
主な必要となる作業は、
- サーバーソフトの設定
- ネットワークの設定、IPアドレスの固定設定
- ネットワークと共有センター
- サーバーPCのIPアアカウント作成
- セキュリティの設定
- 共有フォルダ作成・設定
- クライアントPCからのアクセス確認
などになります。
導入にはソフトウェアや設定の知識が必要ですが、興味のある方はぜひ試してみて下さい。
ファイルサーバー・ミュージックサーバー
などを構築する。
活用例8:HDDを取り出して使う
とくにパソコンとしては必要なことがなく、かつ大容量 ( 250〜500GB位 ) のHDD(ハードディスク)
を内蔵しているならばそのまま処分するのはもったいないため、HDDだけを取り出して外付けHDDにする使い道があります。
専用のケース ( とケー ブル→付属していることが多い ) を用意すればポータブルハードディスクやTV録画用として活用できます。
ハードディスクの規格
☆ノートパソコンのハードディスク 2.5インチ
☆デスクトップパソコンのハードデイスク 3.5インチ
パソコンが起動しなくてもHDDは無事な場合があるため、確認してみましょう。
外付けHDDはパソコンデータのバックアップなど、大容量のデータの保存に適しています。
ただパソコンから取り出し、フォーマットし、ケースに格納したりの手順が必要になります。
「安全にパソコンを処分する」の記事は ➜こちら
内蔵HDDやSSDを取り出して他の用途に使用する。
活用例9:子供さんの入門用のパソコンとして使う
ネットワークに繋げない状態なら古いパソコンでも心配はないので、子供さん専用として使わせてみる、という使い道があります。
プログラミングが学科として導入され、e-Sportsも注目されています。パソコンをはじめて触る子供さんに良い機会となります。
キーボードに慣れる、ゲーム感覚で文字を打ってみるなど興味を持てるテーマも色々ありそうです。
Amazonで一番人気のあるお子様用タイピングソフト
Windows7以前の機種ではネットに繋がなければならないダウンロード版ではなく、通常のメディア版 (CD付き) をご購入しましょう
子供の学習入門機として使う。
活用例10:他の0S ( Linux・リナックス )をインストールして使う
この再活用方法が実は一番おすすめの方法です
Windows XPのスペックでも十分実用化できます
Linuxは無料で使える数少ないOSでとても軽い動作が期待できます。
しかしインストールするには、少し複雑な手順・作業と、知識が必要になりますが、やる気▷▷▷元気▷▷▷本気 次第で誰でもできます。
Windows7、Windows XPやVistaなど、古いOSしか入っておらず、放って置かれているパソコン……これらにLinuxをインストールすることで、快適に動く新しいパソコンとして生まれ変わらせることができます。
ネットに接続してホームページを見たり、YouTube動画を鑑賞できることなどはもちろん、OS自体が軽いので、Windowsのときのようなモッサリした重さともサヨナラです。
ほとんどのソフトがあらかじめ用意されていますしもちろんセキュリティも対策されていますので、インターネットができるのは嬉しいですね。
活用例7のサーバー構築にもとても活用できます。
情報はネットにたくさん公開されていますので、チャレンジする価値は十分あります。また参考書もたくさん出ています。
使用感はWindowsとMacの中間といったところで、慣れれば全く問題なく使用することができます。
愛機が生まれ変わるのはとても嬉しいですね。
スタートの手順は、目的、機種、使い勝手のカスタマイズなどによって様々なのでここでは説明を省略します。下記の記事及び参考書を活用されてじっくり取り組んでみてください。新しいパソコンを手に入れたような素晴らしい結果が待っています。
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Amazon おすすめ入門書
最後にLinuxの概要を紹介しているPC-FREEDOMさんの動画をご紹介しておきます。タイトルが少し過激ですが、決して意地の悪い動画ではありませんので、安心してご覧ください。(笑)
古いパソコンにGoogle Chrome OSをインストールするとChrome BookになるというNEWSがありました。
ただし、Chrome OS Flexは企業や組織向けのChrome Enterprise内で公開されており、Googleとしては個人というよりも企業や教育機関向けを意識しているようです。WindowsやMacの動作には耐えない古いPCにもインストールでき、管理者により一括管理も可能なChrome OSは、コスト削減などにも有用かもしれません。
情報をもう少し調べて、記事を更新しようと思っています。
以上10通りの古いパソコンの再活用方法の説明でした。これはというものがありましたでしょうか。
ご自分の希望用途など検討して、活用に取り組んでいただければ幸いです。
やっぱり処分したい時は・・・
色々検討してやっぱり処分したい時は、「正しく、安全に」というパソコン処分のルールに従いましょう。こちらの記事に詳しく説明しています。ぜひご覧ください。
まとめ…古いパソコンの使い道を探してみよう
SDGsが叫ばれる昨今、資源を大切にしたいものです。長く連れ添った愛機を捨てるのは忍びないです。
パソコンは簡単には捨てられませんし、捨てるときにも注意が必要です。
もしもパソコンを捨てる場合は、データ(個人情報)の流出に十分気をつけなければなりません。
古いパソコンでも何かしらの使い道はきっとあります。処分する前に、自分に合った活用法はないか検討してみましょう。
最後までお読 みいただき、ありがとうございました。
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