Jazzでは楽器別にジャンルを分けたりすることがあります。
とりわけ、トランペット、ピアノ、サックスが名手の多さでBest3。
自分はピアノが好きで、昔ピアノが一番よく鳴ると言われた、サンスイが箱の中にJBLのフルレンジLE8Tを組んだスピーカーを、バイト代を全部つぎ込んで買ってしまいました。
同じ山水のAU-111という真空管アンプで聞いていました。
ピアノには、デューク・エリントン、ビル・エバンス、チックコリアなど様々な流れの中に、数えきれないほどのたくさんのスタープレーヤーがいるけれど、この人は全く異色の存在感を放っています。
シニア世代には特に懐かしいナット・キング・コールです。
1919年3月17日に生まれたナット・キング・コールは、その最盛期に
ポピュラーシンガーとして人気を不動のものにしたばかりか、
現在でも問題となっている人種差別主義を超越した先駆者でもありました。
1958年、それまで白人に限られていたテレビシリーズのホストとして、(アフリカ系アメリカ人のアーティストとして初めて)「ザ・ナット・キング・コール・ショー」がNBC系列で放送されたのです。
元々、彼の出発点はジャズ・ピアニストでしたが、歌手としての魅力とピアノ奏者としての実力が評価され、テレビに出演を果たしたことにより広く大衆的な人気を得る事になりました。
少しビターで、甘いハートフルなボーカルは、世界中のポピュラーソング幅広くレパートリーに取り入れ、各国の言葉で歌って、世界中の人々に愛され名作を多数残しています。
・L-O-V-E
・プリテンド
・トゥーヤング
・ルート66
・キャラバン
・キサス・キサス・キサス
・スマイル
・スターダスト (トム・ハンクスの映画「めぐり逢えたら」の挿入歌 にも採用)
・枯葉
・ランブリングローズ
・モナリザ……………
しかし1956年に、正統派のジャズアルバム「アフター・ミッドナイト」を発表し、ジャズの原点に戻ました。以後ジョージ・シアリング、ルイ・アームストロング他、様々なJazzミュージシャンの大御所たちと共演します。さらにコンサートで世界を周り、日本にも3 回訪れています。
1965年2月15日に、カリフォルニア州サンタモニカの病院で、肺癌により45歳の若さで他界したため、1964年の6カ国語で録音した「L-O-V-E」が、生前最後のヒット曲となりました。
<余談>
美空ひばりさんはコールの大ファンとして知られ、1965年9月に発売した
追悼アルバム「ナット・キング・コールをしのんで-ひばりジャズを歌う」
の中でカバーし、「ラヴ」として収録しています。
「スターダスト」はシャボン玉ホリデーで、ザ・ピーナッツがエンディングで歌っていました。ナット・キング・コールの歌声と重なって今でも耳によみがえります。
ぴったりと息のあったシンプルなコンボのスィング感あふれる演奏は聴いていてとても楽しいです。
コールがこんなにピアノの名人だったことにびっくりするでしょう。選曲もなじみのあるものばかり、ノってしまいます。
The Complete After Midnight Sessions 最高傑作として有名な『アーフター・ミッドナイト(Capitol W-782)』のコンプリート・セッション(モノラル録音)
<曲目>
1.Just You, Just Me
2.Sweet Lorraine
3.Sometimes I’m Happy (Sometimes I’m Blue)
4.Caravan
5.t’s Only a Paper Moon
6.You’re Looking at Me
7.Lonely One
8.Don’t Let It Go to Your Head
9.I Know That You Know
10.Blame It on My Youth
11.When I Grow Too Old to Dream
12.(Get Your Kicks on) Route 66
13.I Was A Little Too Lonely”
バージョンによって、他に追加のBonus Trackあり
<演奏者>
Nat King Cole .piano, vocals
John Collins .guitar
Charlie Harris .bass
Lee Young .drums
このアルバム、ぜひJazzビギナーのかたに
聴いてほしいです。
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